活字とうたの日々は...

音楽系陰男子のエッセイ

ふらつく日々

僕はまっすぐ立ち続けられない。
いや、正確に言うと僕は両足に均等に力を入れて立ち続けられない。


もちろん意識すればしっかり両足を使うことはできる。
しかし、ちょっとでも意識が足から遠のいた瞬間、どちらかの足が少し曲がり、反対側の足だけに重心をかかる。
端から見れば、ふらふらしていてだらしない姿勢に見えるだろう。


思えばこの姿勢のせいで、ずいぶんと損をさせられた気がする。
例えば、集会の時、いつものようにボーっと話を聞いていると、ふいに先生が後ろから"しっかり立ちなさい"と言ってくることがしょっちゅうあった。

また、説教の時、職員室の前で説教を待ち構えていると、先生にいきなり "ふらふらするな!しっかり立て!" と言われ、本来の説教される目的など放り捨てられて姿勢についての説教が始まったこともある。
そのときは思わず笑ってしまった。


というかそもそも僕は不良というわけでもないし、わざと悪い姿勢で聞いてやろう的な考えも持っていない。
むしろ二つ目に関しては、最初はちゃんと話を聞こうとしているのにも関わらずこの結果である。


"なんでだよぉぉぉ!!!"


すみません。ちょっと叫んでしまいました。
こればかりはどうしようもないのか。
非常に悩ましい事案である。


あぁ、この癖治らないかなぁ。
治したいなぁ。


あっ、そうだ。


今日1日は姿勢を意識して生活してみるのはどうだろうか。
しっかりした人間に見られるかもしれない。
よし、やってみよう。


名付けて"姿勢ピンピンDay"だ。
(...ネーミングセンスがないのは放っておいてほしい。)


そうと決まれば早速実行である。

まずは電車内。
僕はいつも六駅ほど乗る。
いつもはつり革を持つかんでふらふらしているが、今日の自分は一味ちがう。

"何故なら背筋ピンピンdayだから!"

やはり間抜けな響きだなぁ。
まあ改正案は追々考えよう。

とりあえず背筋を伸ばし、両足で床を踏みしめる。


二駅が過ぎた。
まだ余裕がある


三駅。
ちょっと腰と足が痛くなってきた。


四駅。
けっこうキツイ。


五駅。

クッ

あっ、今静かに歯をくいしばっています。
かなりキツイ。



目的地についた頃には、もうそれはフルマラソンを完走したくらいへばっていた。
思っていた以上にキツイ。
こんなことを1日中やっていたら、背骨がパキッという音ともに終末を迎えるだろう。
さすがにそれは嫌だ。

…今日はもういいかな。

10分で僕の背筋ピンピンDayは終わった。


早かったなぁ。
きっと僕はふらつきと赤い糸的なもので結ばれているのだろう。

"これは運命なのね!!!"

…お姫様みたいなテンションだが、中身はロマンチックの欠片もないな。

まあともかく、僕がふらつきを治すには相当な根気が必要らしい。
さすがにそこまでして治したいとは思わないので止めておこう。


はぁー。
やっぱり長年体に染み着いたものを治すことは難しいんだなぁ。